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 日々考える。日中を考える。
  ~元気な日本をもっと世界に~
 
 
-----------------------------------2013.03.10---第024回号---
 
 こんにちは。作者の井上光晴です。
 中国で日本人として最前線で働く者として、
 もっと日本に元気になってもらいたい。
 
 日本で報道されているまがった状況ではなく、
 正しい情報をあなたにお伝えできればと思い
 メールマガジンを配信しています!
 
 難しい用語は使わず、さらっと、楽しみながら
 読んで行っていただけるメルマガにしますので、
 末長くお付き合いしていただけたら幸いです。
 
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 皆さんこんにちは。
 
 上海もだんだん暖かくなってきました。
 もう春ですね~。
 
 だんだんと憂鬱だったテニスも気合入ってきました。
 
 ちょっと今回のメルマガも発行遅れましたが、
 毎月1回、何とか出していきたいと思っています。
 
 よろしくお願いします~!
 
★☆★『こんな本読んでます』--------------------------------
 
 ◆2012.12.12:世界の経営者は いま何を 考えているのか
 
   ~知られざるビジネスの知のフロンティア~
 
   ISBN 978-4-86276-109-5 作者 入山章栄
 
   ---------- 一部掲載 ----------
   トランザクティブ・メモリーは、近年の組織学習において
   きわめて重要な考え方となっています。
   それは人の記憶と組織の記憶のメカニズムの違いを
   説明する決定的な考え方の一つといえます。
   その基本発想はいたってシンプルです。
   トランザクティブ・メモリーとは、組織の記憶力に重要なことは、
   組織全体が何を覚えているかではなく、
   組織の各メンバーがほかのメンバーの「誰が何を知っているか」
   を知っておくことである、というものなのです。
   この Who knows what こそが組織の記憶と
   個人の記憶を分ける大きな違いなのです。
   ---------- 一部掲載 ----------
 
   別にこの一部分がよいと思って切り取ったのではないが、
   すべてを説明する一部伐採は難しいと感じたため個々の部分にした。
   経営学という言葉は仕事をするうえで
   誰もが身に着けていくものだと思われがちだが、
   みなさんが普段使っている「経営のための知識」と、
   この本の中の「経営学」とは全く似て非なる。
   「経営学」という学問に焦点を当て、
   経営学の考え方自体を上記のような具体的な言葉で記してある。
   自分も「Harvard Business Review」や、
   「日経ビジネス」を定期購読しているが、
   読み方そもそもを変化させることができる
   絶対に読んだほうがよい一冊。
 
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★☆★『目次』----------------------------------------------
  
 ◆21世紀の産業革命
   ~モノづくりの世界が変わる~
 
 ◆ビッグデータが変えるもの
   ~変化するマーケットの分析~
 
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 ◆中国の産業革命
   ~モノづくりの世界が変わる~
 
  ここ最近、世界の中での中国のポジションが変わってきた。
  20年前の中国のポジションは、安い賃金が強みで、
  安かろう悪かろうの商品作りだったが、
  20年前から10年前にかけて、価格は安く、
  しかもそこそこの品質の商品の生産ができるようになってきた。
 
  今ではそこそこ安い価格で、
  先進国でも通用する品質の商品を製造できるようになった。
 
  そして産業を規模化の最大化をすることによって、優位性をだし、
  ここ10年で、中国は世界の工場として進化してきた。
 
  世界の工場と進化した中国は、生産による収益を元に、
  中国は経済的に発展を続けてきた。
 
  世界の工場となって大きくなったのは中国が初めてではありません。
 
  第一次産業革命(※1)ではイギリスが、
  第二次産業革命(※2)ではアメリカ、ドイツで起きました。
 
   ---------------第一次産業革命(※1)---------------
   石炭、蒸気機関を動力源とする毛織物を基幹とする
   軽工業の発展による革命。ワットの蒸気機関の改良によって、
   様々な機械に蒸気機関が応用されるようになった。
   特に、蒸気機関を使用した綿布の織機が高速化され、
   蒸気船の発明、蒸気機関車の発明、改良によって
   人間・貨物の移動がより容易になり、急速に工業化が進展した。
   ---------------第一次産業革命(※1)---------------
 
   ---------------第二次産業革命(※2)---------------
   電力による電動機、石油による内燃機関の発明により
   エネルギー輸送コストを大幅に引き下げ、
   化学工業の発展は肥料や医薬品に飛躍的な発展が
   国家権力と結び付き、軍事産業の拡大をメインに起きた革命。
   国家的な政策で市場の保護と産業の育成を行ったドイツは
   重化学工業を中心にした産業革命が起き、
   化学や軍事の分野で大きな発展を遂げた。
   米国では大陸横断鉄道建設のブームにより産業化が進行した。
   ---------------第二次産業革命(※2)---------------
 
  この第一次産業革命、第二次産業革命も同じ原則で産業を拡大してきた。
  すべての商品を大量に生産し、生産コストを落とすことで、
  その商品を世界に浸透させ普及させる。
 
  今までの産業は、規模の最大化によって優位性を出してきたのである。
 
  ここ最近、規模最大化の優位性を覆す第三次産業革命が見えてきた。
  それはITの進化によってもたらされる。
  IT革命による産業革命が起きようとしているのだ。
 
  第三次産業革命。それはイノベーション革命ともいえる。
 
  今まで影響を与え続けた産業規模の最大化で有名な言葉は、
  ヘンリー・フォード(※3)の
  「どんな色でもお求めいただけます。それが黒であれば」
  という一言が一番有名なのではないだろうか。
 
   ---------------ヘンリー・フォード(※3)---------------
   ヘンリー・フォード(Henry Ford 、1863年7月30日 - 1947年4月7日)
   アメリカ合衆国出身の企業家、自動車会社フォード・モーターの創設者。
   アメリカの多くの中流の人々が購入できる初の自動車を開発・生産した。
   T型フォードは、世界で累計1,500万台以上も生産され、
   産業と交通に革命をもたらした。安価な製品を大量生産しつつ
   労働者の高賃金を維持する「フォーディズム」の創造者である。
   ---------------ヘンリー・フォード(※3)---------------
 
  要は大量生産で価格を落とす代償として、
  カスタマイズだったり、少量生産がしにくくなり、
  それによってイノベーションコストがとても高くついていた。
  ということになる。
 
  しかし現在の産業自体を覆すイノベーション革命が起きつつある。
 
  3Dプリンターという存在を知っているだろうか?
  いわゆる、現在のプリンターと同じで、
  電子データを3Dの物体として成形するプリンターのことだ。
 
  これが、イノベーション革命の立役者となる。
 
  今現在、建築物、車、家具等々、形あるほとんどのものが、
  3Dのデータから生まれている。
  またデータがないものであっても、
  3Dスキャナーでデータ化できてしまう。
  つまり現在世に出ているすべての形あるものが、データになる。
 
  今現在使っているパソコンも、初めて世に出た段階では、
  とても巨大で、今現在の計算機程度の処理能力しかなかった。
  パソコンが世に出たばかりの時代にも、
  「家庭に一台」の未来を予言する人たちがいた。
  しかしパソコンの用途の予測は「レシピのデータベース化」だった。
  もちろん今現在、パソコンの新しい使い方が
  あらゆる可能性を見出してきたのは言うまでもない。
 
  おそらく近い未来、この3Dプリンターがコモディティー化(※4)し
  皆さんの身近でも簡単に見かけるようになるだろう。
 
   ---------------コモディティー化(※4)---------------
   コモディティ(commodity)化は、市場に流通している商品が
   メーカーごとの個性を失い、消費者にとっては
   どこのメーカーの品を購入しても大差ない状態のことである。
   消費者にとっては商品選択の基準が販売価格(市場価格)の
   違いしかないことから市場原理の常としてメーカー側は
   「より安い商品」を投入するしかなくなり、
   結果的にそれら製品カテゴリに属する製品の価格が下がる傾向。
   ---------------コモディティー化(※4)---------------
 
  3Dプリンターが普及すると、どのようなことが起きるだろうか。
 
  今現在では、プラスチック系と金属のみが原料として使用できるが、
  今後はおそらくあらゆるものが使用できるようになる。
 
  つまり3Dデータがあるものすべての物体化が可能となる。
 
  簡単に言えばスーパーで100円で売って安価なコップが
  規模最大化のでできた商品だとしよう。
  それと同じコップに自身の写真を印刷したコップを作成する。
  写真印刷のコップコストが2,000円だったとしよう。
  その差額が1,800円のイノベーションコストだ。
 
  しかし3Dプリンターが普及することで、
  写真印刷のコップが、欲しくなったその瞬間に
  途端に自宅で“印刷”できるようになる。
 
  つまりイノベーションコストが大幅に小さくなる。
  さらにはイノベーションの時間が大幅に短縮される。
  これがつまりは、第三次産業革命となる。
 
  これまでは、産業規模の最大化で世界が動いてきた。
  これからはアイディアが新しい世界を作って行く。
 
  今までは世界の工場として進化してきた中国。
  第三次産業革命が起きれば生産国としてのポジションは揺らぐ。
  
  世界が産業革命で産業のリスタートを迎える。
  そしてこれからはアイディアと、行動力の時代になる。
 
  日本でも、小泉政権時代に構造改革を進めた竹中平蔵さんが
  東洋経済オンラインのインタビューに述べたことがある。
 
  “私が、若い人に1つだけ言いたいのは、
   「みなさんには貧しくなる自由がある」ということだ。
   何もしたくないなら、何もしなくて大いに結構。
   その代わりに貧しくなるので、貧しさをエンジョイしたらいい。
   ただ1つだけ、そのときに頑張って成功した人の足を引っ張るな”
 
  新しい産業革命によってくる新しい未来は、
  「考えなければどんどん貧しくなる。」未来だと思う。
 
  考えなければ貧しくなる。
  豊かになるためにまだまだ考えなければいけない。
 
 
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 ◆ビッグデータが変えるもの
   ~変化するマーケットの見方~
 
  ビッグデータ(※5)による新しいマーケット変化が始まっている。
 
   ---------------ビッグデータ(※5)---------------
   ビッグデータ( Big data)は、情報技術分野の用語としては、
   通常のデータベース管理ツールなどで取り扱う事が困難なほど
   巨大な大きさのデータの集まりのこと。
   通常は、構造化データおよび非構造化データが含まれ、
   その多様性とサイズや要求される処理の速度と高度化のため、
   格納と活用(検索/共有/分析/可視化等)の実現を目指したもの。
   ---------------ビッグデータ(※5)---------------
 
  今までも、顧客データを集めそれを分析することで、
  商売を拡大してきた企業がたくさんある。
 
  しかし今ではその扱う情報がITの進化とともに
  とても細かい部分まで追及できるようになっている。
 
  MITのAndrew McAfee、Erik Bynjolfssonの
  「BigDate The Management Revolution」という論文の中では、
  ビッグデータという考え方が、以前の考え方と違う点は
  大きく分けて「量」「鮮度」「多様性」3つを紹介している。
 
   まず一つ目は「量」
   現在の一秒間内で行きかうデータは、
   20年前のネットに蓄積されているすべてのデータの量を超える。
   40か月ごとに倍増して来ており、これからも同じペースで倍増する。
 
 
   二つ目は「鮮度」
   リアルタイムに近い情報があると俊敏に動くことができる。 
 
   三つ目は「多様性」
   SNSで膨大な情報が扱われているが、Facebook,twitterを始め、
   どんどんあたらいいサービスができている。
 
  もっと解りやすい例を挙げれば、
  ハイチ地震後にコレラがどう広がったかを知る上で、
  最新の情報を伝えるツイッター上のつぶやきが
  公式報告書に劣らない正確性を持ちしかも二週間も早かったし、
 
  世界の天気を予想するのは、
  今までのような気象による天候の推測よりも、
  今現在の天気がどうなってるかの情報を集めたほうが正確性が高い。
 
  ビックデータによって起きている事を
  慶応大学 国領教授 の言葉を借りれば、
 
  「供給側のコントロールから、需要側のコントロールへ」
 
  と変化している。
 
  ビッグデータの重要性でもっと具体的な例を挙げてみる。
  ウォルマートは一時間当たり2.5ペタバイト(※6)の情報を
  自社のデータベースとして記録しているといわれている。
 
   ---------------ペタバイト(※6)---------------
   (kB) = 1024 (B) (KB=キロバイト)
   (MB) = 1024 (KB)(MB=メガバイト) 
   (GB) = 1024 (MB)(GB=ギガバイト)
   (TB) = 1024 (GB)(TB=テラバイト)
   (PB) = 1024 (TB)(PB=ペタバイト)
   (EB) = 1024 (PB)(EB=エクサバイト)
   (ZB) = 1024 (EB)(ZB=ゼタバイト)
   (YB) = 1024 (ZB)(YB=ヨタバイト)
   ---------------ペタバイト(※6)---------------
 
  世界中でウォルマートを利用しているすべての消費者の購買記録も
  すべてウォルマートのデータベースに記録されている。
  もちろん、ポイントカードの個人情報等も含まれている。
 
  10年前ではためておくことがとても難しい巨大なデータ、
  そしてそのデータを処理することも難しかった。
  まさにこういった巨大なデータが未来を変えようとしている。
 
  買った商品はもちろん、その商品が、
  どんな商品が一緒に買われているか、また、どんな時期に、
  何が売れるか。といった情報は以前からあった。
 
  それが今は、ポイントカードの情報とも連携しもっと細かく精査できる。
 
  ある20代の女性が牛乳を買い、その次週もまた牛乳を買ったとする。
  以前は「2週にわたり、20代位の女性が、牛乳を買った。」
  というデータから、ポイントカード等の情報と融合すると、
  「あるお客さんが1週間おきに牛乳を購入した。」
  という細かいデータに変換できる。
 
  この変化はこれまでのデータに新しい革命をもたらし、
  業界の変化をもたらす条件としては十分な物だ。
 
  今回はわかりやすい小売業をたとえとして出したが、
  ビックデータによって、様々な業界が変化していく。
 
  僕らは変化をしていく時代に生きている。
  考えよう。考えることでしか生きていけない時代だ。
 
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  今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。
  ご意見、質問等ありましたら『 hoborage0809@gmail.com 』
  までご連絡ください~!
  ではまた次回でお会いしましょう~!
 
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 日々考える。日中を考える。
  ~元気な日本をもっと世界に~
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