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 日々考える。日中を考える。
  ~元気な日本をもっと世界に~
 
--------------------------------------2012.10.13---第020回号
 
 こんにちは。作者の井上光晴です。
 中国で日本人として最前線で働く者として、
 もっと日本に元気になってもらいたい。
 
 日本で報道されているまがった状況ではなく、
 正しい情報をあなたにお伝えできればと思い
 メールマガジンを配信しています!
 
 難しい用語は使わず、さらっと、楽しみながら
 読んで行っていただけるメルマガにしますので、
 末長くお付き合いしていただけたら幸いです。
 
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 以前よりお送りしてきた
  ①中国の食料、食文化事情。
    ~日本の食文化を中国に~
  ②皆さん。ニュースです。
    ~中国、日本関連ニュース~
 ですが、内容がどうしても重複するので
 このメルマガ一つにまとめたいと思います。
 
  今後も引き続きよろしくお願いします。
 
★☆★『目次』----------------------------------------------
 
 ◆世界での食糧危機
   ~日本での日本企業の役割、そして意義~
  
 ◆日本の食品を世界に
   ~次々に見えてきた日本食品の未来~
 
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 ◆世界での食糧危機
   ~日本、日本企業の役割、そして意義~
 
  前回のメルマガで一部取り上げた内容でもあるが、
  世界で大豆、トウモロコシを筆頭に、
  穀物の価格が高騰してしている。
 
  穀物の価格が上がれば、穀物を餌として食べる
  家畜の価格も上がり、食卓に上る食品すべてに影響する。
 
  現在G7(※1)の各国のカロリーベース食料自給率(※2)は
  カナダ:約170%  アメリカ:約120%
  フランス:約110%  ドイツ:約80%
  イギリス:約65%  イタリア:約65%
  日本:約40%  と、日本の自給率はとても低い。
 
   ---------------G7(※1)---------------
   G7(ジーセブン)は、"Group of Seven"の略で、
   上記7つの先進国のことを指す。先進7か国ともいう。
   ---------------G7(※1)---------------
 
   -----カロリーベース食料自給率(※2)-----
   国民1人1日当たりの国内生産カロリー÷供給カロリー
   国民1人1日当たりの供給カロリーとは
   国産供給カロリー+輸入供給カロリー+ロス廃棄カロリーの合計
   -----カロリーベース食料自給率(※2)-----
 
  では、どうやって日本人は食べているのか。
  その答えはもちろん「輸入」となる。
 
  しかしここにきて輸入が難しくなりつつある。
  経済が大きくなる新興国、人口が増える大国、
  そしてお隣の国、中国が世界の穀物を取り合っているのだ。
 
  その中でも際立って存在感の強い中国。
  中国は「国」が世界からの穀物を購入している。
  今年の頭には中国習近平副主席がアメリカに出向き、
  約3,400億円の大豆の購入を発表している。
 
  この量は中国年間輸入量の15%に当たり、
  日本の年間輸入量の約3倍にもなる。
  これでは日本はどうしても買い負けてしまう。
 
  今は円高になっているので、
  多少高い値段で購入、輸入しても
  国内に多大な影響は出ていない。
 
  しかしここで急に円安になったらどうだろう。
  唯でさえ日本は穀物で買い負けているのに、
  円が安くなると、海外の穀物は
  日本にとっては大幅に価格高騰につながり、
  日本国内での食品価格は上がり、
  食べられる食品の種類が圧倒的に減っていく。
 
  極端に言えば、
  日本人が食料を満足に食べられなくなる。
 
  そんな状況下の中存在感を増しているのが大手商社だ。
 
  さっきも書いたが、今は円高の状況下にある。
  なので、海外の物は比較的安く買える。
  そこで大手商社は世界で穀物を扱う会社自他の買収をしている。
 
  丸紅は世界で大手のガビロン社を2,800億円で買収し、
  穀物取扱量を4,000万トンに伸ばした。
  世界でもトップクラスの取扱量の会社として名を挙げた。
 
  三菱商事もセアグラ社に35円で20%を出資した。
  セアグラ社は穀物扱い量100万トン。
 
  三井物産は農業生産・穀物集荷会社マルチグレインを
  470億円で買収。110万トンの穀物を扱う。
 
  最近では商社の存在意義等が議論に上ったりもします。
  しかしこの穀物の例で言えば、
 
  日本のこれまでの経済を作ってきた大手商社が、
  これまでに作り上げた世界での販売網を生かし、
  一つのメーカーではとても買うことのできない
  穀物を扱う超大手企業を買収する。
 
  そして超大手企業を買収することによって、
  日本の会社が世界最大級の穀物を扱い社となる。
 
  そして日本の会社が日本の穀物確保を担ってゆく。
 
  もちろん大手穀物企業を買収することは、
  決して安全な企業買収とは言えない。
 
  しかしその中で、大きな判断をし、冒険をする。
 
  最近の大手商社の穀物への向き合い方は、
  日本の「飢餓」を救う大きな社会貢献だと思える。
 
  もちろん企業体は利益は追及しなくてはならない。
  がしかし、社会貢献こそがその近道だと思う。
 
  自分の仕事が社会に対してどんな貢献をしているか。
 
  考えながら毎日仕事と向き合っていきたい。
 
 
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 ◆日本の食品を世界に
   ~次々に見えてきた日本食品の未来~
 
  日本食品の未来が見えてきた。
  世界に売れる可能性が広がっているのだ。
 
  その可能性を見出したのが、
  食品卸大手の国分、そして伊藤忠商事だ。
 
  まずは国分。中国アリババ集団と提携した。
  
  アリババ集団とは約4億人が使用している
  中国最大手のネットショップを持っており、
  そこに国分がインターネット上でお店を開く。
 
  「もう今まで、たくさんの企業がやってる。」
  との指摘が聞こえて来そうだが、内容は大きく違う。
 
  中国のネットショップで企業として商品を販売するには
  中国現地で会社がある必要があった。
  そして小売の権利の取得もそうだが、
  なんといっても、商品を中国に輸出しなくてはいけなかった。
 
  中国で商品を販売するには多大な投資や、
  準備期間の様な時間的投資も少なからず必要だった。
  その投資や時間が、中小企業には大きな負担となっていたのだ。
 
  それを国分が一括で行うことで、
  これまでのように、お金、時間をかけなくても、
  中国に商品の販売ができるようになるのだ。
 
  もちろん日本で売れている商品が、
  中国で売れると決まってるわけでは全然ない。
 
  しかし、中国で商品を販売するハードルはぐっと落ちた。
  これは日本の食品中小企業に大きな意味を持つはずだ。
 
 
  もう一つは伊藤忠商事。
 
  日本でもおなじみ「ドール(Dole)」の
  アジアでの、バナナなどの青果物(※1)の生産・販売事業と、
  世界での、パイナップルなどの缶詰や果汁飲料などの
  加工食品事業を約1,330億円で買収することになった。
  買収する事業の2011年の売上高は19870億円の規模と大きい。
 
   ---------------青果物(※1)---------------
   青果物(せいかぶつ)は、食用の野菜、果物、山菜、
   キノコの総称。食用の農産物。及び、
   卸売市場法に指定される卸売市場に出荷できる品目。
   ---------------青果物(※1)---------------
 
  しかもこの買収した事業での「ドール(Dole)」ブランドの
  使用する権利も含まれているとの事だ。
 
  実はこれがとても有効であると思う。
 
  バナナなどの青果物に限っての契約となっているが、
  日本産のバナナなどの青果物をアジアに対して、、
  「ドール(Dole)」ブランドで販売できるのだ。
 
  いま日本の農産物は、世界の貿易ルールの
  変更という大きな壁の前に前に選択を迫られている。
 
  しかし、こういった世界のブランドを買収した企業によって、
  日本の農作物の世界に対しての輸出の可能性が広がっていく。
 
  今回2種類の例を挙げたが、
  日本の商品を世界に販売する仕組みが次々出ている。
 
  悪いスパイラルになってしまっている今の日本で、
  日本人の努力によって、見えてきた日本の未来。
  
  日本を救う一筋の光だ。
 
 
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  今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。
  ご意見、質問等ありましたら『 hoborage0809@gmail.com 』
  までご連絡ください~!
  ではまた次回でお会いしましょう~!
 
 
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